場所法やPAOシステムを使っていると聞けば、「同じ方法を使っているんだなぁ」と思ってしまいますよね?
「自分と場所の距離感, Objectの置き方, ストーリー法の有無, etc. 」
人によって使い方が微妙に異なっているであろうにも関わらずです。
イメージの世界なので他人と共有するのは難しく、伝えようと思っても表現に困ってしまうので、仕方ない側面も大きいのですが……
どんな使い方をしていても、自分が速く覚えられるなら、それはひとつの正解だと思います。
場所法やPAOシステムという形を取っていれば、多くの人がある程度のスピードで記憶できるようになるのも確かです。
ですが「システムの力を最大限に引き出す方法」は存在すると、私は考えています。
必要になる練習時間や人の向き不向きなどは考えていないので、あなたのやり方を否定するものではありません。
それでも真剣に考えてまとめているので、自分では効果的だろうと思っています。
私は今のシステムの使い方から、徐々にこの記事の内容に移行していくつもりです。
納得できる考え方だと思ったら、ぜひ取り入れてみてください。あなたのタイムが少しでも速くなれば嬉しいです。
私が試した結果は記事で報告する予定なので、失敗したくない方はとりあえず待つのも手です。
前置きが長くなりましたが、そろそろ本題について書いていきます。
【場所法】記憶効率を上げる
場所は移動せず切り替える
フラッシュ暗算やスライドショーのように、場所を一瞬で切り替えていくのがベストだと思います。
ルートを歩いてしまうと移動に時間がかかるだけでなく、余計な周辺情報も入ってきます。
頭の処理能力を必要のない景色に割いてしまうのは、非常にもったいないです。
メモリーリーグの「Images」を練習したり、場所の写真を撮ってきてスライドして見たりするのがいいと思います。
視点はなるべく固定する
プレイス内にイメージを置くとき、近づいたり遠ざかったり、視点の移動をしているとそれだけで時間がかかってしまいます。
視点は固定したままにして、イメージを作って置いていきましょう。
イメージをうまく置けない場合は、場所との自分の距離間を一度見直してください。
要らないモノを消したり、置くポイントを絞ったりして、プレイスの情報量を減らすといいでしょう。
例えば、極端ですが「キッチン」というプレイスがあるなら、調味料や鍋の存在を消す。または「コンロ」というプレイスに絞る感じです。
プレイスの景色が鮮明でないと、作ったイメージが浮きやすく思い出せなくなります。
読み取れる範囲で雑なイメージ
置くイメージは、自分が読み取れる範囲で雑に置きましょう。
例えば、ハリーポッターを場所に置くなら、 “黒いローブ” も “ヒイラギの杖” も “白いフクロウ” も必要ありません。
メガネとおでこの傷を見れば、パッと思い出せますよね。他のイメージと被らないなら “メガネ” だけでも十分です。
特徴さえ抑えていれば、Personの判別は可能なのです。
似顔絵師が用いている、特徴を大げさに表現する「カリカチュア」が分かりやすいのではないかと思います。
写真のように精密に描いても、特徴がない普通の人になりますからね。Personの記憶が苦手なら、特徴を意識してみてください。
画像のような形で記憶する
イメージを組み立てるときは、動きをなるべく抑えて画像のような形で記憶します。
ストーリー法を使うとイメージを忘れにくくなりますが、動きのある分、情報量が増えて記憶に時間がかかります。
PAOシステムを使う場合、PAOの流れだけでストーリーの形を成しているので、極力動かさない方がいいと思います。
【動画】ストーリー法を用いた場合
Personを起点にストーリーを展開するため綺麗にまとまって見えますが、情報量が多いので記憶に時間がかかります。
例えるなら、プレイスに「PersonがサムネイルのPAO動画」を置いている感じですね。
正確な記憶には向いていますが、スピードは落ちると思います。
【静画】画像のように記憶した場合
イメージを動かさずにまとめると少し乱雑に見えますが、プレイス内の順番はPAOシステムの効果で間違えません。
画像のように記憶すると置くイメージの動きが必要最低限になり、変換から配置までのタイムラグが抑えられます。
記憶を引き出す際も、イメージがすべて表に出ているためPerson起点でなくても思い出せます。
まとめると「正確さを求めるならイメージに動きを付ける」「スピードを求めるなら情報量を減らして画像に近づける」です。
自分の覚えられるラインと覚えられないラインを見極めて、ギリギリまで無駄な情報を削りましょう。
【PAO】システムの最適化
PAO順で変換する
私は「POA順」を使って、1分切りを達成しています。
現在の変換スピードから考えると、30秒後半~40秒前半くらいまでなら到達できると思います。
ですが特に理由のない限り、PAO順の方が良いのではないかと考えています。
詳しくは後述しますが、PAO順がいいと思う理由はObjectの出現位置をActionで固定できるからです。
Personは体格や特徴を意識
Personを選ぶ際は、体格や特徴がなるべく被らない方がいいです。
シルエットで判断できるくらいの方が、記憶の取り間違えが起きにくく、イメージの軽量化も可能になります。
「アニメキャラ, 妖怪, 擬人化キャラ, etc. 」世界観が異なるPersonを、複数用意できると心強いです。
芸能人や知り合いを使う場合は、顔を鮮明にイメージできなくても、独特の雰囲気で判別できる人がいいでしょう。
イメージの軽量化は、特徴をより強く意識することで自然と他の情報が薄くなる感覚です。読み取れる範囲で雑なイメージを参考にしてください。
Actionはシンプルにする
Actionは「ぶつかる, 投げる, 叩く, 落とす, 蹴る, etc. 」、シンプルな動詞にしましょう。
次のようなActionは、できるだけ使わない方がいいと私は考えています。
ActionのNG例 | 理由 |
---|---|
ハンマーで叩く | Object + Action だから |
走ってぶつかる | Action + Action だから |
蹴り飛ばす | Action + Action だから |
ハンマーで叩くというイメージは、既に「AO」が完成している状態です。
この状態でPAOシステムを使うと、Objectがふたつになるので情報量が増えてしまいます。
イメージは自由なので、わざわざハンマーを使わなくても手で叩けばいいのです。
走ってぶつかるや蹴り飛ばすは、Actionが重複しています。
使うなら「ぶつかる」や「蹴る」にして、余計な動作(走っているイメージ, 飛んでいくイメージ)を減らしましょう。
すべてのActionをシンプルにするのは難しいですし、どれくらい情報量に差があるのか分からないので、個人的に優先度は低めです。
ActionでObjectの位置を決める
スピードを求めるのであれば、ActionごとにObjectの出現位置を固定しましょう。
上記の画像は「P:サッカー選手」「A:蹴る」「O:すごろく」です。
Objectが、すき焼きでもコップでも同じ位置に配置します。
もう少し違うパターンも取り上げてみます。例えば、羽ばたくというActoinで考えてみましょう。
Action | Object | 出現位置 |
---|---|---|
羽ばたく | 葉っぱ | 両手に持つ |
羽ばたく | 寿司 | 目の前で浮遊 |
羽ばたく | ホウキ | 跨いで乗る |
上記の表では、Objectの出現位置がバラバラです。
これでは、Objectを確認するまで何がどう羽ばたくのか分からず、余計な動作や思考の時間が生まれてしまいます。
例えば、羽ばたくというActionのObejct出現位置は「背中」と決めたらどうでしょうか?Objectを見た瞬間にイメージが完成しますよね。
箒や寿司が背中に生える滅茶苦茶なイメージが多くなりますが、印象に残りやすいですし、何より位置が定まっているため早く変換できます。
Obejctが服でもPに着せない
前述の「ActionでOの出現位置を決める」を読んでもらえれば、Objectが服でも、Personに着せない理由は分かると思います。
もし、着るというActionで、Objectを服装の位置に出現させるならその限りではありません。
私のようにPOA順を使っている場合、位置を絞る必要はありませんがOAの変換練習はした方がいいと思います。(※ 現在はPAO順を使っています)
Objectは図形で簡略化してみる
Objectのイメージを雑に置く場合、その形が重要になってきます。
例えば「リンゴ, 電球, ボウリングボール, 正露丸, ビー玉, マシュマロ, 風船, etc. 」を、パッと見て判断できますか?
ちょっと難しいですよね。
Objectの情報量を減らしていくと形や質感が判断材料になるので、できるだけ形で見分けられるObjectを選びましょう。
Personと同様、シルエットなどにしてイメージを簡略化してみると選びやすいと思います。
少しずつ改善するのがいい
PAOシステムを始めるときに、上記の内容をすべて考慮しましょうと言ったら、ほとんどの人が挫折すると思います。
まずは場所法やPAOを使ってみて、使えるようになったらひとつずつ改善していく。
面倒臭いかもしれませんが、地道に身に着けていくのが一番です。
何度も言いますが、この記事は私が良いと思う方法であって正解ではありません。
賛否両論あるであろう「私の考え」を書いたのは、あなたが改善点を考えるきっかけになればいいなと思ったからです。
意識せずに闇雲に練習するのと、意識して練習するのでは、同じ時間をかけても結果が大きく異なります。
長々と書いてきましたが、まとめると「早いタイムを出せると楽しいから一緒にいろいろ試してみよう!」というお話です。
記事のまとめ方が0点なので「文章の要約力を最大限に引き出す方法」を募集中です(笑)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。